2015年12月16日水曜日

ミュンヘン空港でレンタカー

ミュンヘン空港でレンタカーを借りました。

カウンターはSバーンのホームから上がった建物、第1ターミナルの方にあります。

2人だったのですが、事前にネットで予約していたのですが、鍵の受け渡しの時に一悶着が。。。

<ネットで予約し、運転手として登録していた人>
・ドイツの免許証
・パスポート
・滞在許可証

<同行者。運転予定はないが免許証は持っている>
・ドイツの免許証
・滞在許可証
・クレジットカード

という書類を持参していたのですが、運転手として登録する人の「パスポート、免許証、クレジットカード」が必要、追加運転手は免許証を提示、を、満たさないと車を貸せない、と言われてしまいました。どちらも必要書類のうち1点が足りていないという状態に・・・

結局、パスポートのかわりに滞在許可証で認めてもらい、もともと運転予定のなかった同行者を主たる運転手として登録し、追加料金を払って2人目の運転手登録をすることに。。。

オプション料金となるナビは借りませんでしたが、スマートフォンに入れているGoogle Mapのナビゲーションで十分でした。

返却時はミュンヘンから空港に向かう際は、Nordallee 45, 85356 München-FlughafenのガソリンスタンドAgipが最寄りのガソリンスタンドです。
手続き後に受け取る契約書にガソリンの種類が書かれており、DieselかSuper Bleifreiのどちらかになっているかと思います。
Dieselはもちろんディーゼル燃料を給油すればよいのですが、Super Bleifreiは、Super E10, Super Plusなど幾つかの種類があったので、お店の人に聞いたところ、Superとつくものならどれでも良い、という返答でした。

2015年12月14日月曜日

サウジアラビアで宗教警察に遭遇

サウジアラビアには、イスラム教において悪徳とされる行為を禁止し、徳のある行いを推奨することを目的とした勧善懲悪委員会(ムタワ)という組織があります。
通称「宗教警察」と呼ばれているようです。

サウジアラビア訪問前に、そういう組織があるというのは聞き知っていたのですが、滞在中に実際に遭遇し、ちょっとどっきりする場面がありました。

サウジアラビアでは飲食店は、男性エリアとファミリーエリアに分かれています。男性エリアはSingle's zoneと呼ばれていますが、女性は基本的には男性の家族と一緒に外出することが想定されており、独身の女性が一人で出歩くことも想定されていません。

とあるカフェで打ち合わせをしていたときのこと。女性1人、男性4人という構成だったのでファミリーエリアに座っていました。

と、そこに2人組の宗教警察が。「ここで何をしているのか?」という質問から始まり、「打ち合わせなら会議スペースやホテルなどで行うべき」といった指導(?)をして立ち去っていきました。言葉が全く分からず、目線を合わせないようにしていたのですが、かなり驚かされるできごとでした。










2015年11月25日水曜日

ドイツの大学の授業


知人がミュンヘンの大学の新入生向けの力学の授業を担当しているそうで、とにかく準備が大変だ、とのこと。

その理由を聞いてみると、普段の研究内容と古典力学は必ずしも一致せず、自分が勉強し直さなければならないこと、それに加え、大講義室での実験の実演を考えなければならないから、とのこと。

物理の基本となる力学の講義は、黒板やテキストを使って説明するパートと、実際のその理論を実験で見せるパートに分かれているそうです。大講義室で実演できる実験内容をまとめたカタログがあり、そういった実験の準備をする専任のスタッフがいるとのこと。講義の骨子を固めて、どの実験をどのタイミングで実演するかを決めて、補助スタッフに準備を依頼して、という一連の準備に時間がかかるそうで。。。

高さ12mの真空装置を設置して、りんごと羽毛を同時に落下させて、同じ速度で落ちてくるのを観察したり、天井から滑車を吊り下げて、といったことを毎回やるようです。

ドイツ博物館にも様々な実演コーナーがありますが、実際にやってみて、観察してみて、というのを大事にするカルチャーがあるのかもしれません。

2015年11月23日月曜日

滞在許可証の延長申請

ドイツの滞在許可証の延長申請が完了しました。

外国人局での予約時間の15分くらい前に到着し、指定された部屋の前に設置されたベンチで待ちます。昨今の難民流入で混雑しているかと思いきや、7部屋くらいが並ぶ廊下に設置されたベンチに座っているのは2、3組でした。建物内の別のエリアには、部屋のドアに「難民申請者向け」という貼り紙があったものの、その周辺もひっそりとした雰囲気でした。

延長申請の面談はとても和やかで、最初の挨拶はドイツ語、その後は担当者が英語に切り替えてくれたので、とてもスムースに進みました。ドイツ語でのやり取りを半ば強制する担当者もいるという話も聞くので、今回の担当者が寛容だったのか、もしくは、ドイツ語で話して何度も聞き返されるのが面倒だったのか、、、

書類提出に加え、左右の人差し指の指紋を採取されました。ちらりと見えた画面から察するに、前回の申請時に登録した指紋との整合性を確認しているようでした。

新しい許可証ができるのに4週間ほどかかるとのことで、年明けに受け取りの予約を取ってもらいました。

最後に手数料を支払うためのカードを受け取り、エントランス近くの支払機で手数料(ひとり80ユーロ)を支払いました。カードに氏名や請求金額が登録されており、支払機にカードを投入し、ECカードもしくは現金で支払うとレシートが出てきます。最初に投入したカードはそのまま回収されるので、担当者の部屋に戻る必要もなく、これで手続き完了でした。

2015年11月21日土曜日

サウジアラビアの女性の服装

サウジアラビア滞在中は外国人であっても、アバヤと呼ばれる全身を覆う黒い衣装の着用が義務づけられています。

全身真っ黒で顔も覆う人たちが多いという印象ですが、若年層ほど自由な着こなしをしているようです。

首都のリヤドのほうが厳しいようですが、ジェッダであった女性の中も、髪の毛は隠すけれど顔は出している人、黒地に柄のついたアバヤを着る人、グレーや濃紺などファッショナブルなアバヤの人、と様々でした。

外出中は、オフィスでもレストランでも脱ぐことがないので、アバヤの下はカジュアルな服装をしている女性も多いようです。

個人のお宅に招かれた際にはアバヤを脱ぎましたが、これも厳格な人の場合は、誰かの家を訪問しても男女別室を遵守するそうで、個人差があるようです。

2015年11月19日木曜日

滞在許可証の延長申請準備


失効まで3ヶ月以上も猶予がある時期に、外国人局から滞在許可証の延長に必要な書類と面談日時を指定した手紙が届きました。

1ヶ月くらい前にこちらから問い合わせればよいかな、と思っていたので、このタイミングで外国人局からの案内がきたのは意外でした。

備忘録も兼ねて、面談の際に持参するように書かれていた書類は以下のとおり。

===================

  1. 滞在許可延長申請書(ウェブから英語版もダウンロードできます。このサイトはミュンヘン市ではなく、ミュンヘン郊外の周辺地域を管轄する広域自治体のサイトです)
  2. バイオメトリクスの要件を満たした顔写真
  3. 雇用主から4週間以内に発行された在籍を証明するレター、もしくは、契約延長を証明する書類
  4. 健康保険の加入に関する書類
  5. パスポート
==================

3点目は、どちらかの書類でよいと書かれていましたが、今の滞在許可証の有効期限は当初の契約期間に基づいて決められており、延長申請時に在籍しているのは当然なので、その書類提出で滞在許可が延長できる、というのは驚きでした。

外国人局からのレターには、ドイツ語の習得についても、特に記載はありませんでした。
最初の申請時のように、全て英語で対応してくれる担当者にあたることを祈るばかりです・・・

2015年11月17日火曜日

ジェッダで人気のファストフード

サウジアラビアでもマクドナルド、バーガーキング、KFCなどのファストフードチェーンが展開しています。

が、ジェッダで最も人気があるのは、Al Baikというフライドチキンのチェーンだそうです。メニューをみるとボリュームたっぷりのフライドチキンとフライドポテトの写真が満載です。
















一番人気のメニュー pieces chicken meals come with fries, a bun and 2 garlic saucesが、12サウジリアル(約400円)。

首都のリヤドにはお店がなく、ジェッダからリヤドに出張に行くときには、Al Baikのチキンを買ってきてほしい、と頼まれるほどだとか。

夕方のお店は大混雑でしたが、女性専用の注文窓口は全く並んでいなかったので、すぐに購入することができました。この女性専用の窓口は、一般とは入口も異なり、ドアも曇りガラスになっていて、男性客と顔をあわせずに購入できる仕組みになっていました。

確かに美味しい!けれど、あまりのボリュームに3つ食べるのが限界でした…


2015年11月15日日曜日

サウジアラビアの戒律とインターネット

サウジアラビアの入国審査と通関

サウジアラビアでは入国時に違法物品の持ち込みに対して厳しい取締りが行われると聞いていました。


全ての荷物はX線検査を受け、不審物が投影された時は、荷物を開けて検査を受けます。イスラム教の戒律に従い、アルコール類、信仰の対象となる偶像、ポルノ雑誌類(一般雑誌でも水着やヌ-ド写真があれば不可)、豚肉などの持ち込みは禁止されています。

という注意が。

リヤドで入国した際には、荷物のX線検査はありましたが、スーツケースの開封を指示されることはありませんでした。

街中のポスターや広告でも、女性の髪や肌の露出はNG

広告や商品パッケージにも規制があるようで、女性の髪や顔、肌を露出したポスターやパッケージは制限されているようです。街角のポスターは男性中心になっていたり、顔にモザイクがかけられていたり、と徹底しています。

インターネット検閲

一方で、滞在中のインターネットアクセスで、特定のコンテンツが表示されない、とった不便を感じることはありませんでした。が、帰国後に調べてみると、インターネットの検閲が行われているようです。

中国ではVPNを使わないとGoogle, Twitter, Facebokなどにアクセスできませんが、そういった不都合はありませんでしたが、実は検索しても表示されない、といったことが起きていたのでしょうか。。。

2015年11月11日水曜日

秋のトレッキング Risserkogel

おそらく今シーズン最後のトレッキング日和ということでTegernsee近くのRissekogelへ。
一番高くなっているところが山頂です。
















ここに掲載されているのと同じルートでした。
今回は車に同乗させてもらいましたが、BOBでミュンヘン中央駅からTegernseeまで行き、そこからバスでKreuthという登山口まで行くこともできます。

約1,200mの登りで、久しぶりだったので、かなり疲れました。人気のある山なのか、山頂付近はかなり賑わっていました。犬を連れてきたり、子どもを背中にかついで登っている人もチラホラ。

瓶ビールを持ってきて山頂で乾杯する人もいれば、パンとニンジンだけ、というドイツらしい昼食の人もいて様々です。

時間がない、高低差がちょっと厳しい、という場合は、Wallbergbahnで山頂駅(1624m)までのぼり、周辺を散策したりビアガーデンでご飯を食べても楽しめそうです。

朝7時にミュンヘンを出発し、8時過ぎに登り始め、長めの休憩をはさみ17時に下山。
と、ここまではとてもスムーズだったのですが、ミュンヘンに戻る道が大渋滞。
行きは1時間だったのが、帰りは3時間近くかかることに。

特に秋は夕暮れの時間にあわせてミュンヘン方向に戻る車が多く、渋滞するようです。
渋滞のピーク時間を越えてしまえばスムースに流れるようなので、Tegernseeのレストランで早めの夜ご飯を食べて1時間くらい経ってから出発すると、渋滞に巻き込まれずにすむので、次回からはそうしたほうが良さそうです。

2015年11月9日月曜日

Apfelschorle = サウジシャンパン

厳格なイスラム教国のサウジアラビアでは、お酒や豚肉を持ち込むことができず、大使館のような例外的な場所以外では、全く流通していません。

パーティーなんかではどんな飲み物が出るの?と聞いてみたところ、サウジシャンパンがあるとのこと。

このサウジシャンパンというのは、りんごジュースを炭酸水で割ったドリンクです。
ドイツではおなじみのApfelschorle (アプフェルショーレ)と同じもの。ミントを入れたり、スライスしたオレンジを入れたりすることもあるようです。

他の国は一線を画すイスラム教の盟主であっても、シャンパンのような欧米的なものへの憧れがあるのかもしれません。

2015年11月7日土曜日

石油価格と税金

サウジアラビアには個人所得税や消費税がありません

そして世界有数の産油国ということで、自動車のガソリンの価格も、日本や欧州と比べると圧倒的に安いです。
ドライバーさんに聞いたところ「1Lあたり10円くらい」とのことで、日本の15分の1くらいです。日本では、石油税と消費税の両方がかかり、支払い額の40%以上が税金です。サウジアラビアでは税金がかからないうえに、本体価格も安い、という状況です。

訪問中の会話で「このところ原油価格が下がっているから経営が苦しくて」と聞きました。Saudi Arabia may go broke before the US oil industry bucklesといった記事もあり、これもサウジアラビアならではの因果関係なのでしょう。

また消費税がないということで、街中のお店で買い物しても、他国の免税店と同じ価格で買えます。それも一つの理由なのか、帰国時の空港ターミナルの免税コーナーはかなり手狭な感じで、お土産を探す人の数も少なかったです。

2015年11月5日木曜日

サウジアラビア訪問

5日間の短期出張でサウジアラビアへ。
個人で観光ビザが取得できず、情報が限られている国ということで、ドイツとは関係ないですが備忘メモとして。

ミュンヘンからはリヤドに直行便があり、ジェッダには経由便を利用します。
フランクフルトからはリヤドにもジェッダにも直行便があるようです。

女性はアバヤの着用が必須で、飛行機を降りる時から周りの女性はアバヤを着用していました。今回が始めての訪問だったので、入国審査からホテルまでは肌を露出しない服装で、スカーフをかぶって移動。

ヨーロッパでアジア系の人が少ない場面に行っても、周囲に見られている、という印象は受けませんが、今回は空港内やホテルのロビーで注目を集めていた気がします。

サウジアラビアの空港は、Worst Airports in the Worldランキングでも、
ジェッダが2位、リヤドも中東地域でワースト3位と残念な評価です。

そんな前評判もあり、心配していたのですが、リヤドの入国審査は到着時間が深夜で混み合っていなかったため、10分も待たずに無事に終了。同じ日のもっと早い時間に到着した人は1時間近く並んだ、とのことで、時間帯によって差があるようです。

両手10本全ての指紋をとりましたが、ビザ申請の際にも指紋を登録しています。
本当に本人なのか、都度、照合しているのでしょうか。。。

2015年10月27日火曜日

ドイツの椎茸

すこし大きなスーパーやBIOマーケットに行くと、マッシュルームなどのキノコの横に椎茸が並んでいることがあります。たまに買いますが、歯ごたえは椎茸っぽいものの、椎茸の香りはほとんど感じられません。


先日、「ネスレはインスタントコーヒーを製造する際に年間300万トンの廃棄物を出している。これを椎茸などのキノコ栽培の菌床に使うべきだ」という話を耳にしました。このサイトにも、同じような話が掲載されています。

その話を聞いて思い当たったのが、日本で食べられる椎茸は椎の木やクヌギの木を使って栽培するものが多数だけど、ドイツでは菌床栽培が主流で、香りが薄いのではないか、ということ。

コーヒーのかすの再利用は、循環型の生産という観点ではよい話かもしれないけれど、風味のない椎茸ばかりになってしまうのだとすると、それは残念な気も・・・


2015年10月25日日曜日

BIOスーパーで見つけた豆腐

自宅から徒歩数分の場所にBIOスーパーマーケットがオープン。

普通のスーパーと比べて、野菜や調味料も少し高めの値段設定。特に品揃えが多いのが大豆製品。冷蔵棚に10種類以上の豆腐が並んでいます。

いわゆる木綿豆腐に加えて目を引くのが、オリーブやカレー、バジルを練り込んだ豆腐。
3ユーロ(約400円)と、なかなかの値付けです。


1985年創業のドイツの会社で、ウェブサイトを見ると、創業者は米国で豆腐の素晴らしさを知って、ドイツに戻って創業した、との説明が。自社の大豆畑で有機栽培をしているそう。会社のサイトを見る限り、日本との関わりは特にないようで、だからトマトやカレー味の独創的な商品が出せるのでしょう。


2015年9月2日水曜日

ドイツの肉の消費量

ドイツといえばビールとソーセージ、というイメージがあり、街中でも精肉店を目にしたり、ランチはソーセージをパンで挟んで食べる、という人もよく見かけます。

年間の食肉消費量も世界でトップクラスなのでは、と思っていたら、2009年のFAOのレポートでは184ポンド=83kgで26位。トップ3のルクセンブルク、香港、米国の3分の2くらいでした。FAOのレポートをランキング形式にしたこのサイトを見ると、欧州からはオーストリア、スペイン、デンマーク、アイルランドがトップ10に入っています。ちなみに日本は100ポンド = 45kgで73位。魚介類の消費量が多いためと思われます。

このFAOのレポートは2005年の統計に基づいているようで、これより新しいものを探せなかったのですが、直近の中国やアジア諸国の様相はずいぶん変わっているかもしれません。

別の調査では、ドイツは食肉消費量の最も多い国の一つとされており、Meat Atlas' charts a changing world of meat eatersといった記事で紹介されています。統計の取り方や、加工肉の扱いなどで差がでていると思われます。

それにしても、1人1年で83kgという数字をもとに計算すると1日平均220g。お肉を220g使った食事を思い浮かべると、うーん、半分くらいでいいかな、という気持ちになります。







2015年8月31日月曜日

高額な歯科治療


ドイツの健康保険は、公的保険に加入している人も、プライベート保険に加入している人も、保険のカバー率100%というのが原則です。

入っている保険によって、予防接種や健康診断のカバー率は異なりますが、最も大きな例外が歯科治療。歯科治療のための追加の保険プログラムに入り、掛け金を支払わないと、ほぼ全額負担、ということもあります。

保険の詳細を理解していなかったこともあり、歯科の追加保険には入っていませんでした。今回、外れそうになってしまった詰め物の作り直しと、もう1本の歯の治療で、自費負担の請求書が2,000ユーロ。すごく特殊な治療だったわけでもないのに、とんだ出費に・・・。

が、
http://dentistrybusiness.com/dentist-salary-big-mac-index
とか
http://www.healthcare-salaries.com/physicians/dentist-salary
を見ると、ドイツの歯科医師の収入が飛び抜けて高いわけでもなさそう。
むしろ日本の方が平均額は高いよう。





2015年6月25日木曜日

ドイツの歯科治療


日本の歯科医院の数はコンビニの1.5倍と言われますが、OECDの統計によると、人口1,000人あたりの歯科医師の数は、ドイツが日本を上回っています。

何度も歯科治療に通ったわけではないですが、日本と違う点がいくつかありました。

1.一人あたりの診療時間が長い
これは初診だったからかもしれませんが、カウンセリングや検査の時間がかなり長めに確保されています。

日本だと、働いている人が歯科治療しようとすると、土曜日の午前中か、平日の受け付け終了間際に駆け込むことが多いと思いますが、ドイツの大半の歯科医院は土曜日は開業しておらず、平日も19時には終了という歯科医院がほとんどです。

そうすると、次回の予約を平日の9時とか14時みたいな時刻で指定されることもあるのですが、日本だったら「仕事があるから無理です」といって時刻を変えてもらうところを、こちらでは「では、仕事の融通をつけてきます」という人が多そうです。

そのため土曜や夜に患者が集中しすぎることなく、一人あたりの診療時間が確保できるのかもしれません。

2.治療に入る前に見積書が提出され、合意のうえで治療が始まる
今回驚いたのは、診察の後に、かなり詳細な見積書が作成されたこと。

保険会社にその見積書を提出して、保険の範囲でいくらまでカバーされるか確認し、そのうえで治療を始めるかを患者が決める、とのこと。患者が治療内容に同意する旨を署名した後に、治療が始まります。

これには患者が入っている保険の種類によって、どこまでがカバーされるのかが異なっているため、事前に確認しておくことで、後々のもめごとを避けられる、といった事情もあるようです。

日本で通っていた歯科医院では、口頭で「右上の奥から2本目の歯の詰め物が取れているので、もう一度型をとって、詰め直しますね」くらいの説明しかなく、通院回数や費用は、終わってみるまで分からない、ということが多かった気がします。

それに比べると、最初に見積書を作成し、合意したうえで治療する、というのは、治療を受ける側からすると良い仕組みだなと感じました。


2015年6月23日火曜日

科学ナイト Lange Nacht der Wissenschaften

ミュンヘンにはLudwig-Maximillians University/LMU(ミュンヘン大学)、Technical University of Munich/TUM(ミュンヘン工科大学)という2つの有名大学があり、マックスプランク研究所も本部をミュンヘンに置き、いくつかの個別研究所が配置されています。

こういった大学や研究機関のうち、理系分野を扱うキャンパスや研究所が、ミュンヘンの北にあるGarchingという小さな市に集まっています。Garchingは研究学園都市をうたっており、日本でいうつくばのような感じかもしれません。つくばよりは街中からのアクセスがよく、中心部のマリエンプラッツから地下鉄で25分程度の終着駅に、大学や研究機関が集まっています。

ドイツの大学が学費が無料で、博士課程まで進学すると結構な額の奨学金がもらえる(貸与ではなく、授与)場合も多いようで、税金が使われている研究の成果を少しでも社会還元するためなのか、Lange Nacht der Wissenschaften(科学ナイト)という一般公開が予定されています。

通常は非公開の研究所を開放し、科学者が一般向けに実験や研究の内容を説明する一般公開は毎年行われていますが、今年は土曜日の夜に開催されます。

南ヨーロッパ天文台の地理に設置している天体観測所の様子をライブで見られる、といった企画や、TUMの理学部キャンパスでの化学実験実演など、色々な企画があるようです。






2015年6月21日日曜日

人気のパン屋と食品廃棄


日本に長期滞在するドイツ人に、最も食べたいドイツの食べ物は?と質問すると、「ドイツのパンが食べたい」と答える人が多い気がします。

海外に住む日本人が、ふっくら、もっちりした炊きたてのご飯が食べたい!と感じるのと同じように、ドイツ人は、しっかり、どっしりしたドイツのパンが食べたい!と感じるようです。

確かにパン屋は街中のあちこちにあり、近所にも徒歩圏内に4軒のパン屋があります。多くのお店が毎朝6時とか7時から営業していますが、開店5分くらい前になると、数人が列を作る光景を目にすることもあります。

4軒の中で最も人気があるのが、ホーフ・プフィステライ(Hofpfisterei)というチェーンのお店。
創業1331年で、その昔は王室御用達だった老舗です。

他のパン屋と比べると、ホーフ・プフィステライのパンの価格は10-30%ほど高いのですが、有機農法で栽培された穀物だけを使い、保存料などの添加物を一切使わないという点と、そもそもこのお店のパンは美味しい、というのが人気の理由のようです。

ほとんどのパン屋は夕方18時には閉店しますが、駅前の便利な場所にあるチェーンのパン屋では、かなりの量のパンが売れ残っています。目算では、棚の2~3割を占めるくらいのが売れ残っている印象です。一部は翌日まで残すのかな、と思っていたら、基本的には全て廃棄処分するようで、閉店後に、店員がゴミ袋にどんどんパンを捨てているのを見かけました。

一方、人気のホーフ・プフィステライは毎日、完売に近い状態。家の窓からお店の様子が見えるのですが、閉店後に廃棄される売れ残りはスーパーの買い物袋1つ分くらい。閉店間際までお客さんの流れが絶えないのですが、一方で、18時前に売り切れてしまうこともないようで、仕入れ数をとてもうまくコントロールしているという印象をうけます。


日本でもドイツでも、食料廃棄をいかに減らすか、というのは社会問題の一つです。

捨てられてしまう食料をフードバンクが回収して再分配したり、ドイツでも売れ残ったパンを発電のための燃料に、という動きがあります。もちろんそういった取り組みも、意義があり、社会的に求められている活動だと思いますが、そもそも廃棄の対象になってしまう食品の量を減らすために、企業ができることもあります。

ホーフ・プフィステライのように、きちんと美味しいものを作り、閉店間際には売り切れるくらいのペースで商売をする企業やお店が増えてほしいものです。

2015年6月19日金曜日

Heimatvereinのお祭り


Heimatverein(郷土協会?)という組織のお祭りが、町のホールで開催されていたのを覗いてみました。

Heimatverein(郷土協会)は、地元の伝統を継承しようとする住民の集まりで、住んでいる町では、マイバウムを作って建てるのも、Heimatvereinがやっているよう。

6月のお祭りは、バイエルン地方の民族衣装を着て、夕方に教会に集まって、ミサをして讃美歌を歌い、その後はビールを飲みながら、民族舞踊を披露しあうという流れ。教会の様子を窺ってみようかと思ったものの、あまりにも地元の集まりという雰囲気が強かったため断念。その後のフォークダンスの部を、会場の後ろで眺めていました。

日本でも田舎に行くと、皆で神社にお参りして、お酒をのみながら民謡と民舞を披露しあう、的な催しが残っている場所がありそうですが、Heimatvereinのイベントも地元民による自分たちのためのお祭り、という感じでした。

テーブルについてビールを飲んでもいいよ、という感じで話しかけてもらったものの、その場にいる全員が民族衣装をまとい、フォークダンスを踊る場に入っていける雰囲気でもなく・・・

ミュンヘンのお祭りというとオクトーバーフェストが有名ですが、きっと昔はこんな雰囲気だったんじゃないかと思ったり。今の商業化&観光化されすぎたオクトーバーフェストは、話のタネに一度くらいは行ってもいいけれど、南ドイツのカルチャーを反映した場ではなくなりつつある気がします。


2015年6月17日水曜日

マダニ(Zecken)の予防接種


今さらながら、マダニが媒介する初夏脳髄膜炎(FSME)の予防接種をうけることに。

病院にいけば、接種してもらえるのかと思っていたら、

病院でFSME予防接種ワクチンの処方箋をもらう


薬局で処方箋を提出してワクチンを購入


購入したワクチンを病院に持って行って接種してもらう

という流れとのこと。

病院に在庫があり、その場で接種してもらえたという人もいるので、たまたま在庫が切れていたのか、そのドクターの方針で患者に都度のワクチン購入をさせているのかは不明です。

薬局ではワクチンを購入してから数日後に病院に行く際は、冷蔵庫に保管するように、と言われました。そんなに変質しないワクチンなんでしょうが、そこは自己管理なんだ、ということにも驚きました。

2015年6月15日月曜日

マダニ Zecken の季節


南ドイツ、オーストリア、スイスなどでは、春から秋にかけてマダニ(Zecke)の活動が活発になります。草むらに生息しており、哺乳類から発せられる二酸化炭素の匂いや体温、体臭などに反応して、草の上などから生物の上に飛びうつり、吸血します。

イエダニの大きさは約0.2~0.4mmに比べ、マダニは未吸血の状態でも2~3mm、最大に血を吸っている状態では、通常の体重の100倍から200倍になります。

"マダニ" で検索すると、色々な画像が出てきます。

南ドイツでマダニが媒介する病気としては、ウイルス性の初夏脳髄膜炎(FSME)、細菌感染症としてライム病などが知られています。2014年にドイツでFSMEで病院にかかったのは265人、一方、年間のライム病患者は数万人を超えるという報道も。

FSMEは予防接種ワクチンがあり、この時期になると、自主的な接種が呼びかけられます。1年ごしで、計3回接種するのが推奨サイクルで、2回接種で1年、3回接種で3年程度の効果が期待できます。必須の予防接種ではないですが、学校でも接種を勧められることがあるそうです。発症してしまうと、抗生物質も効かず、対症療法になるとのこと。

ライム病は細菌性なので予防接種はなく、噛まれた後、もし発症してしまったら抗生物質を投与して治療するとのこと。ライム病は適切なタイミングで抗生物質を投与することが大切とのことですが、マダニに噛まれた後10年後に発症することもあり、症状が風邪と同じような感じなので、放置してしまって重症化することもある、との友人談。


身近で、危険性も高いということで、マダニの危険性を周知する情報サイトが開設されています。最も分かりやすいドメインを見てみると、
ドイツ http://www.zecken.de/ はPfizerが、
オーストリア http://zecken.at/ はBaxterが運営しており、
スイス http://www.zecken.ch/ は、チューリッヒの病院か医師が作成しているようです。

ドイツとオーストリアのサイトを運営する製薬メーカーは、FSMEの予防ワクチンを製造・販売しています。自社のワクチンの売上につなげることも目的の一つなので、サイト内でもFSMEの怖さと予防接種の説明が充実しています。

こういうサイトは写真も掲載されていたり、説明文も分かりやすくて良いのですが、疾患の内容によっては、公的な情報源も含め、クロスチェックが望ましい気がします。

2015年6月13日土曜日

建設費用を10年足らずで回収 アリアンツ・アレーナ


日本で国立競技場の整備にかかるデザインや予算が話題になっていますが、ミュンヘンにはバイエルンミュンヘンの本拠地であるサッカー専用競技場Allianz Arenaがあります。

保険会社であるAllianzの名称を冠しているので、FIFAやWEFAが開催する国際大会の際には、Football Arena Munichという呼称になるようです。

2部リーグのTSV 1860 Münchenもここを本拠地にしています。競技場の運営会社はバイエルンミュンヘンとTSV 1860 Münchenが株式を50%ずつ持っていましたが、TSV 1860 Münchenの財政難などを理由に、現在はバイエルンミュンヘンが100%を保有しています。

2005年にオープンしたこの競技場、建設費用は3億4,000ユーロ(約500億円)。この費用を負担したバイエルンミュンヘンは、25年計画の分割で返済していく予定だったのが、わずか10年足らずで完済したとのニュースが。近年の好成績と共に売り上げが上昇したのが要因とのこと。

国立競技場の建設にアリアンツアレーナの5倍以上の建設費をかけた場合、バイエルンミュンヘン並みの超優良経営をしても、建設費用の回収に50年かかることに。公共施設で、サッカー専用競技場との単純比較はできませんが・・・

競技場を覆う特殊フィルムが、バイエルンミュンヘンの試合日は赤、TSV 1860 Münchenは青、国際試合の日は白に光ります。この3色だけかと思っていたら、3月のセント・パトリックデーは緑に光っていました。





2015年6月11日木曜日

100億人 10 Milliarden

ドイツのドキュメンタリー映画 10 Milliarden; Wie werden wir alle satt? を観てきました。

100億人を食べさせるにはどうすればよいのか?というテーマのドキュメンタリー映画で、世界の様々な食料生産にまつわる取り組みが紹介されていました。

Taste the Waste(邦題「もったいない!」)という映画の監督の続編にあたります。

話がそれますが、ドイツ語では、
100  Hundert
1,000 Tausend
1,000,000 Million
と、ここまでは、英語と同じですが、
1,000,000,000 は Billion ではなく、Milliarden、
1,000,000,000,000 は Trillion ではなく、Billion。

紛らわしい・・・。勘違いして、桁を大きく間違えて、後からもめることがありそう・・・


映画では、多くの取り組みが、対照的に取り上げられていました。
印象に残ったエピソードをいくつか紹介します。
(ドイツ語のインタビュー、字幕部分の理解度はかなり低いので、勘違いしている箇所があるかもしれません)


イネの品種改良 と 在来種子の利用
映画の冒頭では、ドイツのBayerによるイネの品種改良の取り組みが紹介されました。「従来の品種よりも収穫量が20%増え、アジアの農家の収入向上にもつながる」と胸をはって説明します。

インドで在来種子の保存と栽培を推進する活動家は、「品種改良された種子は一代限りで、収穫したタネを翌年の栽培に使えない、洪水などが起きた際、在来種は5日間水に浸かっても復活するが、品種改良されたものは栽培を継続できない」といった点を指摘します。



野菜工場 と 有機栽培モデルファーム
日本の野菜工場ではレタスのような葉物野菜が水耕栽培されていて、担当者は「工場として稼働さするためには、コントロールできない要素を排除しなければなりません。様々な微生物を含む土は使えません」とコメントします。

一方で、アメリカのGrowing Powerでは、ミミズがたくさんいる土を育て、野菜の水やりをして土を透過した水を集めて魚を養殖する池に流します。そうすることで、魚の養殖にも役立つという仕組みだそうです。


食肉の培養 と 有機畜産の牧場
オランダのマーストリヒト大学の教授が研究している、牛肉の幹細胞の培養が紹介され、研究者自身がハンバーガーにして食べる場面が。今は研究費込みで約25万ユーロもかかるが、10年後には従来のハンバーガーの値段を下回る可能性もあるとのこと。

ミュンヘン近郊の有機農場Herrmannsdorferでは、穀物類を有機栽培し、家畜の飼料にも有機飼料を与え、チーズ、パン、ビール、野菜、牧畜、食肉加工まで一貫して行っています。ここの肉製品は、少し値段が張るけれど、確かに美味しいです!


モザンビークの大豆畑 と 先進国の街中野菜栽培
モザンビークで荒れ地を大豆畑に開墾し、大規模栽培を行い、欧州での牧畜飼料として販売する会社の社長は「何もなかったところに雇用をうみだし、非効率な農業を徹底的に改善している」と、満足気に語ります。

英国のIncredible Edibleという取り組みは、商業施設の駐車場や学校の校庭、道路脇などの公共スペースの空いた場所に菜園を作り、 野菜やハーブ、果物などを栽培し、住民が自由に収穫できる活動。

*****

食料生産を工業としてとらえ、規模と効率を重視する取り組みと、身近な生活圏でできることを呼びかけるような取り組み。後者のほうがsustainableで根本的な解決につながる、という印象をもつ人も多いと思いますが、とはいえ現在の食料事情を考えると、前者の取り組みが求められているのも確かです。

2015年5月19日火曜日

ドイツ鉄道 スト期間の組合員への報酬

5月4日から10日にかけて、全国規模のストライキを行ったドイツ鉄道が、またストに突入します。
先週から始まった保育園の教師たちのストもまだ続いているそうです。

そんなにストばかりしていたら、その月の組合員の給与が激減してしまうのでは、と思っていたら、
労働組合が給付する「Streikgeld(ストライキ参加報酬)」があるそうです。

で、その金額が、スト参加1日あたり100ユーロ!
この記事によると、2014年12月時点ではストライキ参加報酬は1日50ユーロだったのが、
その後75ユーロになり、今回100ユーロになったそうです。

今回のストには2万人以上が参加するとのことで、1日あたり200万ユーロ(約2.7億円)になります。

基本的に労働組合の活動費は、組合員からの積立のはず。
この1年間で何度もストを重ねてきて、それでも原資に余裕があるのでしょうか。

今回は運転士や車掌の組合によるストです。
将来的に電車が自動運転になれば、運転士も解雇されたり新規雇用が停止されて、
運転士の組合によるストライキ自体が成立しなくなるかもしれません。


2015年5月17日日曜日

社会へのintegration

ドイツで働いている外国人カップルが、近いうちにアメリカに移るそうです。夫婦ともに米国の大学で博士号を取得し、片方はドイツでも有数の研究機関に勤務し、もう片方も専門分野の企業で研究職に就いており、ドイツ在住期間は2年半くらいです。

アメリカに移る最大の理由は、奥さんが、自分たちはドイツにintegrateされていないと感じていることだそう。夫のほうはドイツでの生活にそこまでの不満はなかったものの、奥さんの強い要望に応えて米国での就職先を探し、夏には移り住む予定とのこと。

ミュンヘンの人口の25%は非ドイツ人です。英語を話せる人もそこそこ多く、彼らの同僚や知人は流ちょうな英語を話す人ばかり。一方で、夫婦それぞれが、米国ビザを取得するという観点では最も制限の多そうな国の出身で、特に片方は悪の枢軸と名指しされた国です。それでもドイツよりもアメリカに住むほうが、社会にintegrateされると感じられる、というのはかなりの驚きでした。

ドイツでは、滞在許可を何度か更新した後に永住を希望する移民に対して、政府がIntegration courseを提供し、歴史、文化、社会制度などの浸透を図っています。これはどちらかというと、ドイツで働く機会を確保させ、子どもがいる場合にはきちんと教育を受けさせ、少なくともドイツの国力を損ねることがないように、という意図が込められている気がします。

友人夫妻は永住を希望する移民ではなく、ドイツが求めているスキルを持ったGuest Workerです。彼らにとってドイツはいくつかのオプションの一つであり、合わないと感じたら、すぐにいなくなってしまいます。こういったGuest Workersがドイツに求めるものには個人差があり、現行のintegration courseではカバーできないのでしょう。

ドイツで数年間働いた外国人のうち、ドイツから母国以外に移住する人たちの動向が分かれば、ドイツがどの国と高度技能人材の獲得を争っているのかが見えてきそうです。






2015年5月15日金曜日

キックスケーターで通学


朝夕、小学校の近くを歩いていると、キックスケーターで通学する生徒が多いのに驚かされます。学校の前にはたくさんのスケーターが置いてあり、街路樹の柵などに盗難防止のチェーンで固定されています。

日本だと、靴底に小さなローラーが埋め込まれたスニーカーが流行り、学校によっては通学用の靴として使うのを禁止したり、ショッピングモールで使用禁止になったり、というニュースがあったと記憶しています。

かなりのスピードで走るキックスケーターも、もちろん事故のリスクもあり、日本の小学校の通学にはNGとなりそうですが、ドイツでは自己責任ということなのでしょうか。

このキックスケーター、Deutschen Tretroller Verband(ドイツキックスケーター協会)という組織もあるようで、前輪が自転車くらいの大きさ、後輪が小さめサイズの大人用のキックスケーターの大会を主催しているようです。ここに写真が掲載されていますが、こんな大人用のモデルは、日本ではもちろん、ドイツでも見たことがない・・・

自転車に乗れない子どもがキックスケーターで通学したり、出かけるのはともかく、大人だったら、自転車をこぐほうが圧倒的に効率がよいのに、どうしてこんなキックスケーターがあるんだろう・・・


2015年5月10日日曜日

免許証の切り替え ~ 昔の住民証明取得~申請

日本の免許証をドイツのものに書き換えようとして頓挫しています


フランクフルト市に昔の住民証明の送付を依頼し、手数料8ユーロを払ってから数日。住民証明が入った封筒が送られてきました。喜んで開封して、中身を確認してみると、ん?なんだかおかしい・・・

ドイツでは公的書類や、就職活動をする際の履歴書に、出生地を記入することが多いのですが、フランクフルト市から届いた住民証明に書かれていた出生地欄には、全く覚えのない地名が、、、。

あれ?と思ってみてみると、誕生日も、フランクフルトに住んでいた期間も、全く異なる情報でした。同姓同名の日本人が在住していたようで、その方の居住証明の書類が送られてきたのでした・・・。パスポートや日本の住民票をドイツ語に翻訳した書類のスキャンも添付していたのですが、、、

というわけで、再度連絡し、正しい住民証明を送ってもらうことに。そこから待つこと1週間くらい。今度は、間違いなく自身の情報が掲載された証明書が送られてきました。

ようやく必要書類が揃ったので、車両登録認可・免許証交付局に申請に行きました。
窓口で申請用紙をもらって必要事項を記入し、手数料を支払います。申請時に日本の免許証を提出しなければなりませんが、ドイツ入国6か月以内であれば、免許証に相当する運転許可書類をもらえます。

10~12週間くらいで手続きが完了し、自宅に通知ハガキが届くとのことで、それを持って再度、車両登録認可・免許証交付局に行くことになります。


免許証の切り替えに必要な書類などは
日本領事館のウェブサイトに掲載されています。

ここに掲載されているミュンヘン市車両登録認可・免許証交付局 (Kreisverwaltungsreferat Kfz-Zulassungsstelle und Fahrerlaubnisbehörde)で申請手続きができるのは、ミュンヘン市に住んでいる人だけです。

ミュンヘン市周辺のLandkreis Münchenエリアの在住者はGrasbrunn-Neukeferlohの事務所Landratsamt München Außenstelle Kraftfahrzeugzulassungs- und Führerscheinstelle なんて長い名称・・・で申請します。日本の免許証の書き換え窓口は2階でした。1階は車両登録やナンバープレート受け取りの窓口のようです。


2015年5月6日水曜日

ドイツ鉄道のスト


ドイツ鉄道の労働組合が5月4日(月)から大規模なストライキを実施しています。
予定では10日(日)まで続くとのこと。

地下鉄(U-Bahn)は平常運転していますが、近郊列車(S-Bahn)はストの影響を受けているため、私も予定していた外出を来週に延期したり、代替バスを探したり、ということを余儀なくされています。

秋にも、ストのせいでミュンヘンに戻れなくなって困ったことがありましたが、ニュースをさかのぼると、この1年の間に何度もストが行われています。

2014/10/17~19 (3日間)

11/5~10 (6日間)

2015/4/22~23 (2日間)

5/4~10 (7日間) 

計18日間。これだけでも1年の5%!
上記以外に3~6時間程度のストも行われています。

職種ごとに労働組合が存在しており、それぞれが異なった要求をしていることが、頻繁なストライキの一因のようです。





2015年5月4日月曜日

ノミのサーカス

ミュンヘンの街中で年に3回開催される骨董市Auer Dultに行きました。
お店を見てまわるだけで、特に何も買わなかったのですが、面白かったのが「ノミのサーカス」

ノミ遣い(?)の周りに座って、細い針金の首輪をつけたノミが、小さな荷車を引っ張ったり、ボールを蹴るのを見る、という「世界一小さいサーカス」です。
見ていると、痒くなってくる気が・・・

料金は大人4ユーロ、子ども2ユーロ。
小さなテーブルの周りに座って鑑賞するので、定員は10人くらい。私が入った時は8人でした。
Auer Dultに来ていたノミのサーカスは結構盛況で、1時間に5~6回は客を入れ替えているようでした。
1日8時間やるとして、平均3ユーロ * 8人 * 5.5回 * 8時間 = 1056ユーロ の収入。

このノミのサーカスのサイトを見ると、春から秋にかけては、月に10~15日くらいの興業があるようなので、月に1-1.5万ユーロくらいの収入でしょうか。

オクトーバーフェストで興業するサーカスもあるようで、その期間の収入はかなりの額になりそうです。

「エサはどうしているの?」と質問したところ、「団長の腕から血を吸わせているんだよ。ノミが満足するまで血を吸わせれば、痒くならないんだ」という本気なのか冗談なのか分からない答えが。

2015年4月30日木曜日

BIO FOOD図鑑


ドイツにはBIO専門のスーパーがあります。それに加えて、ごく普通のスーパーでも"BIO"の名前を冠した商品の取り扱いが増えている印象です。通常商品より少し高いけれど値段の差はそこまで大きくない、というものから、2倍以上の値段の差があるものまで、様々です。

こちらの記事で紹介されているいる"Germany Organic Food Market Forecast & Opportunities, 2019"というレポートの予測では、「2014年から2019年にかけて、ドイツのオーガニック食品市場は年平均9%で成長する」とのこと。

図書館でBIO食品ハンドブック(Das BIO-Food Handbuch)、という図鑑を見つけました。

900ページフルカラーの分厚い本で、有機栽培・生産された食品に限らず、幅広い内容になっています。BIOの野菜や果物、肉がどのように生産されているのか、各種の制度や認証マークの説明、各種団体やイベントなど。

わかめや海苔がどうやって作られているか、どんな料理に使われているか、といったことも紹介されていて、写真も多用されているので、パラパラとページをめくって眺めるだけでも、面白い本です。


















今が旬のアスパラガスの栽培方法や産地、 スローフード運動についての説明、など、項目は多岐にわたっています。







2015年4月28日火曜日

ドイツで起業するときの課題


Pizza-innovazioneの創業の経緯やビジネスモデルについて、短いプレゼンの後に、質疑応答の時間がありました。

私は
・想定しているフル稼働と現状にはどれくらいの差があって、どうやって埋めようとしているのか?
・どうやって対象エリアを絞り込んでいくのか?
といったことを、質問したのですが、驚かされたのは、ドイツ人からの質問。

Q: パン屋の開業には、マイスターの資格が必要だが、ピザの場合は不要なのか?
A: ピザの場合は不要 (途中からドイツ語が分からなくなり、どうして不要なのかは分からず)

Q: バイエルン州の路上販売の規制はどのようにクリアしたのか?
A: ランチは企業などの私有地で販売している。また、前日までにある程度の注文を受け付けておくことによって、ランダムに販売するのではなく、注文を受けた商品を宅配する、という体裁になっている。夜間の個宅への宅配も、注文された品を届けているのであって路上販売ではない。

Q: 街角で週に1度開かれている移動販売トラックのマーケットには参加しないのか?
A: 移動販売車が集まるマーケットは、毎週、同じ時間に販売することを契約時に求められるので、検討していない。

など、規制や資格に関する質問が大半を占めていました。

パンのマイスター資格が、、、という質問なんかは、「え、ベンチャー経営者に一番聞きたいことがそれ?」、と驚いたのですが、回答する側は「そこは、僕たちも最初に検討し、XXXXといった関係機関に問い合わせた点です」みたいに答えていて、その受け答えにもびっくり。

もしピザ屋の開業にパンのマイスター資格が必要でも、有資格者を巻き込む、とか方法はありそうな気がしますが・・・。

ドイツで起業した3人に1人が移民とのこと。ドイツ社会に精通していない移民のほうが、こういった規制や資格制度を参入障壁として捉えずに、まずはやってみる、というのも関係しているのでは、と感じました。

2015年4月26日日曜日

焼き立てピザのデリバリー


ミュンヘンの宅配ピザの専門店Pizza Innovazioneの創業者のスピーチを聞く機会がありました。

このお店の特徴の一つは、簡易キッチンとかまどを備えた小型トラックでピザを焼いて、できたてを届ける、ということ。お店で焼いたものをバイクや車で運ぶと、どうしても冷めてしまうので、お店で食べるような、チーズがとろけるピザを届けることができません。

ランチ時は、オフィス街でランチ用のピザを販売し、夜は個人宅やイベントなどへの宅配が多いとのこと。

運転中に調理することはできないので、宅配先の近くの駐車スペースなどに車を停めて、生地をのばしてトッピングを乗せて、高温で一気に加熱して、出来たてを届けます。注文を受けて移動し、ピザを焼いて届けて、次の注文先に移動する、の繰り返しで営業しているそうです。

ピザを選んだ理由は
・原価が安い
・きちんとしたレシピを整備すれば、一貫したクオリティで届けられる
・生地やトッピングは事前に準備しておくことで、トラック内のキッチンでの調理時間を短縮できる
などとのこと。

店舗を構えて、バイクを何台も揃える宅配ピザチェーンに比べると、利益率が低くなりそう、と直感的に思ってしまいますが、どうなんでしょう。

移動販売なので対象エリアの変更が容易で、試行錯誤しながら販売地域を設定できるのは、このモデルのメリットかもしれません。

たいして美味しくない冷めたピザよりも、焼き立てのピザを家で食べたい、という層を発掘し、そこに訴求していかなければならないと思うのですが、食へのこだわりの薄いドイツでその価値を伝えていくのは、結構な難題かもしれません。

2015年4月24日金曜日

免許証の切り替え ~ 昔の住民証明の送付依頼 2

日本の免許証をドイツのものに書き換えようとして頓挫しています
免許証の切り替え、で頓挫、、、 
免許証の切り替え ~ 昔の住民証明の送付依頼


11月末に送ったものは、先方のメールボックスに埋もれていたのか、返信がなく、最近、もう一度同じ文面で、問い合わせをしました。

今度はきちんと返信があり、8ユーロを支払えば発行し、郵送してもらえるとのことで、銀行口座情報などが送られてきました。

前回のドイツ滞在時は、会社に任せきりだったので、住民登録の詳細を理解していないのですが、一歩前進です。

2015年4月22日水曜日

ピエロのグミでホスピタル・クラウンの活動支援


少し前にドイツの大手スーパーREWEで、ピエロのかたちをしたカラフルなグミが販売されていました。お菓子コーナーにはHARIBOをはじめ、色々なグミが並んでいますが、これはREWEのオリジナル商品。


200gで1ユーロ、という値段は、ごく普通のグミと同じ価格帯です。
が、この商品は、1袋あたり30セントの寄付がついていて、ドイツ国内のホスピタル・クラウン活動の支援に充てられます。

販売価格の1ユーロには19%の消費税が含まれています。本体価格84セント、消費税16セント。30セントの寄付に加え、商品開発や製造、その他経費を考えると、かなりの投資です。

最初は、入り口すぐの野菜コーナーの前に、特別コーナーが設置されていました。
2週間くらいたつと、店内の奥のほうのスペースに移動し、1ヶ月くらいは販売が続いていました。

ピエロのかたちのグミでホスピタル・クラウンの活動を支援する、という分かりやすさに加え、寄付率も大きく、店頭の一番目立つ場所で展開していたにもかかわらず、他のグミに比べて、よく売れている、ということはなかったようです。

寄付つき商品だと売れる、とは言えないんだな、と実感しました。



2015年4月20日月曜日

ドイツ語の教科書


ミュンヘンに移ってしばらく経ちます、が、ドイツ語はなかなか上達せず・・・

2014年10月、11月にA2レベルのクラスを受講し、12月は自宅学習にあて、2015年1月、2月にB1レベルのクラスを受講しました。(レベルは下記の定義に基づいています。)

A2とB1では、使っている教科書のシリーズが異なります。

A2で使ったのはHueber社のSchritte Internationalというシリーズの3と4。
これからドイツ語圏に移住しようとしている人、もしくは、住み始めたばかりの人を対象にした教科書で、A1からB1までのラインナップです。

B1で使っているのはKlett社のAspekteシリーズ
こちらは、初級から中級にさしかかった学習者むけで、ドイツで大学入学や就業を目指す人を意識しているようです。

こういう教科書は、食べ物、旅行、仕事、家族、など色々なテーマを設定して、文法、会話、単語などが配置されています。

A2までは、ドイツの生活楽しい!面白い!美味しい(え・・・?)的な雰囲気が漂っていたのに、B1以降のテキストは、「昔、夢みていたけれど、果たせなかった夢について話しましょう」、とか、「クレームを言いましょう」みたいなものが増えてきて、実際にドイツ語圏で生活することを念頭においた内容が増えてきた気がします。


*****

GER:外国語の学習、教授、評価のためのヨーロッパ共通参照枠

【基礎段階の言語使用】
A1
日常生活の場面で短く簡単なドイツ語表現が理解でき、自分でも言えるようになります。食事や買い物や旅行の場面で、相手がゆっくり明瞭に話してくれるなら、コミュニケーションが図れます。

A2
毎日の生活で頻繁に使われる言葉や表現に慣れ、仕事や家族や故郷など、自分に関する事や日常的で具体的な生活に関する事なら、ドイツ語でコミュニケーションが図れます。 

【自立した言語使用】

B1
明瞭な通常のドイツ語であれば、仕事や趣味や生活など日常的な事柄についてのドイツ語の発言や文章が理解できます。例えば、旅行中に出会うさまざまな出来事に対して、必要な対応ができ、また、自分の経験や夢・希望・目標などについて話すことができます。

B2
抽象的で複雑なドイツ語で表現されても、その趣旨が理解できます。ドイツ語を母国語とする人との間で、相互に困難を感じずに自然な会話が成立します。

【熟達した言語使用】

C1
ほとんどのテーマで、高度なドイツ語表現や長い文章が理解でき、また、その言外のニュアンスも感じ取れます。ドイツ人社会で、社会人として職業についたり大学で学んだりするのに必要十分な語彙と表現を使いこなし、複雑で微妙な内容を正確なドイツ語で表現することができます。

C2
社会生活上、不自由なく全てのことに対応できるドイツ語力があります。さまざまな分野の多様なテーマに関して、読む、書く、話す、聞くことが困難なくでき、また、ニュアンスにとんだ自然なドイツ語を正確に使うことができます。


2015年2月7日土曜日

チャリティキャンペーン:Innocentのジュース 販売


Innocentのジュース 「ニット帽プロジェクト」、12月までに集まったミニサイズのニット帽をかぶった、寄付つきのジュースが店頭に並んでいました。

今年も26万個(!)以上のニット帽が集まったそうです。近所のスーパーと、デパ地下の食品コーナーに、こんな感じで陳列されていました。



















全てのボトルにキャップがかぶせられているわけではありませんでした。お店が仕入れる時にはニット帽はついておらず、店員さんが被せているものと思われます。

が、私が立ち寄った2軒では、ニット帽つきのボトルから売れている様子は見受けられませんでした。どこの誰が作った分からないものが、飲料のキャップについているわけですが、
むしろ、避けられているんじゃないか、という気もします。

家に持ち帰った後、このニット帽をどうすればよいのだろう・・・
保管しておいて、来年のキャンペーン時に送ったら、また寄付金額にカウントされるのかな。

それにしても、全国から届いたニット帽を開封し、個数を数え、クオリティの低いものは除き、全国のスーパーに配置する準備をし、陳列時にニット帽をかぶせて、、、と、本当に手間がかかっています。

26万個のニット帽が集まり、1個につき20セントの寄付なので、計5万2千ユーロ。
運営にかかるコストが気になるところです。

ドイツだけでなく、イギリス、スイス、オーストリアなどでも、定番企画になっているようなので、会社としては、このアプローチを採用する理由があり、効果を感じているから毎年続けているのでしょう。


2015年2月5日木曜日

言葉が分かるということ


サーカス・クローネ関連で、もう一つ。

動物ショーの中で、キツネが、ガチョウの乗った小さな乳母車を押す場面がありました。
その時のBGMが「こぎつね」。

♪ こぎつねコンコン やまのなか やまのなか 
くさのみつぶして おけしょうしたり 
もみじのかんざし つげのくし ♪

という、おなじみの童謡でした。

実はこの童謡、もともとはドイツの歌ですが、日本とドイツでは歌詞が全く異なります。

ドイツの歌詞は、ガチョウを盗んだキツネに対して「ガチョウを返さないと猟師が鉄砲でお前を撃ちに来るぞ」と脅すもの。
詳しくは、ドイツ語の歌詞を訳したものがあったのでこちらを。

キツネが乳母車に乗ったガチョウを連れていってしまう場面にピッタリの音楽だったわけです。

歌詞がドイツと日本で全く異なることを何かの機会に知って、ドイツ語の歌詞を調べたことがあったので、サーカスにあわせたBGMも、なるほど~という感じで楽しむことができました。


ミュンヘンはドイツ語ができなくても、英語だけで生活することもできる街ですが、やはり言葉とそれにまつわる文化を知っていると、こういうちょっとした場面をより楽しむことができるんだな、ということを再確認しました。

2015年2月3日火曜日

サーカス・クローネと動物愛護


ミュンヘンを拠点とするサーカス・クローネの、オリジナル演技の多くは動物ショーです。

1月のショーに登場したのは、ライオン、象、馬、犬、猫、キツネ、ガチョウ、オウム、鳩など。
他にも、トラ、シマウマ、ラクダ、サイなど、色々な動物がいるそうです。

どの動物もしっかりと躾けられていて、会場を沸かせる演技の連続でした。そんなプログラムを見ながら、ふと頭をよぎったのが、動物愛護の意識が高いドイツで、動物を使うサーカスどうみなされているのか、ということ。

サーカス・クローネは、サーカス内での動物の管理について、ドイツの動物保護の法律に基づき、虐待を防ぐような対策を行い、行政からのチェックも受けている旨をWEBサイトで説明しています。

一方で、サーカス・クローネの動物の扱いについて反対したり、憂慮する声もあるようです。
Boykott Zirkus KroneというFacebookページや、PETA(People for the Ethical Treatment of Animals)の問題提起などが見つかりました。

サーカス・クローネに反対するデモも行われているようですが、毎回の参加人数は数十人規模で、大多数の市民を巻き込む活動ではないようです。

が、動物を使ったショーは、色々なことを勘案すると、将来的には縮小していく気がします。

パフォーマーが社会主義国出身者に偏っていることとあわせて、昔ながらのサーカスは、やはり絶滅危惧エンターテインメントなのかもしれません。

2015年2月1日日曜日

サーカス・クローネ


週末にミュンヘンを拠点にする欧州最大規模のサーカス・クローネ(Circus Krone)へ。
1月から3月はミュンヘンで、その他の期間は欧州のあちこちを巡業しているサーカス団です。

サーカスの概要や雰囲気が紹介されているサイトがあったので、こちらから

動物のショーと、パフォーマーによるプログラムで、あっという間の2時間半でした。

パフォーマーによるプログラムは、会場内の笑いを誘う息抜きのような道化と、
アクロバティックな内容の組み合わせで、多くが外国からのゲスト出演でした。

1月に観たプログラムで、アナウンスで紹介されていた国名と、2月のプログラム予告から、
分かる範囲で、パフォーマーの出身地を並べてみるとこんな感じに。

【危険度の高い演技:空中ブランコ、高い位置での演技】
中国の大連
ロシア
キューバ
北朝鮮
モンゴル

【危険度の低い演技:ジャグリング、低い位置での綱渡り、楽団など】
スペイン
イタリア
・ロシア
・米国

危険度の高い演技のパフォーマーは、すでに消滅した国も含め、社会主義国のオンパレード。
ああ、なるほど、、、いう気持ちに。

モンテカルロ国際サーカスフェスティバルの受賞者を見ても、その傾向は明らか。

体を酷使する演技は、子どものころからトレーニングを始める必要がありそうですが、
ドイツのような国でこういうパフォーマンスを教えたり習ったりするのは
安全性や児童虐待など、色々なハードルがありそうです。

なので興業の際には、海外から来てもらっているんですね。

ただ、こういう国出身のパフォーマーも減っているのではないかと思われます。
昔ながらのサーカスは絶滅危惧エンターテインメントかも、と感じた夜でした。

2015年1月25日日曜日

玄関ドアが開かず立ち往生・・・


ドイツの家の玄関のドアは、一度ばたんと閉めると、鍵がなくては外から開けられません。

鍵を持たずに外出してしまい、ドアを開けられなくなって困った、という話を聞くことがあり、
出かける際には必ず鍵を持つ、というのは、いつも気にとめていました。


が、思わぬところで大失敗をして、家に入れなくなるという事態が発生・・・

もう一つの鍵を、室内の鍵穴に差し込んだまま、外出してしまいました。
この鍵が、差しこんだ後に、回転した状態になっていました。


















で、帰宅して鍵を開けようとしたものの、鍵穴を回せません。
内側から差しこんだ鍵が斜めになっているので、
外から鍵を差し込むことができなくなっていました・・・


これが起きたのは日曜日の夕方。
携帯電話で、近くの24時間対応鍵屋さんを探すもののつながらず・・・
仕方なく、大家さんに電話をして、隣町の鍵屋さんに連絡してもらいました。

1時間くらい待って鍵屋さんが到着。
内側から鍵を差し込んでいる旨を伝えると、ああ、すぐに開けられるよ、とのこと。

一体どうやって開けるのか、と見ていたら、道具箱からプラスチック板を取り出して、
ドアと壁の間のにそのプラスチック版を差し込み、、鍵穴より少し低い位置から上にスワイプ。
この一回の動作だけで、鍵が開きました。

仕組みはこちら: How to Open a Door with a Credit Card

ドアが開かないといっても、鍵を一回転させているわけではないので、
ラッチボルトさえ動かせれば、ドアが開くのでした。


この1分足らずの作業時間に対して、支払った総額は100ユーロ。。。
日・祝日料金、夜間料金、出張料金が追加され、大きな出費になってしまいました。

実際には、素人がクレジットカードで開けようとしても、うまくいかないことも多いようですが、
こんなに簡単にプラスチック板で開けられてしまうんだ、というのは驚きでした。


2015年1月18日日曜日

水道・電気メーターのチェックとドイツの働き方


こちらで毎月支払う電気代は固定金額です。
とはいえ、どの家庭でも同じ金額というわけではありません。

年に1度、係員がメーター検針のために訪問し、過去1年間の使用量を確認します。
毎月支払っている金額との差額を精算したうえで、
次の1年間は、過去1年間と同量を使う、という前提で毎月の支払額が決まるようです。

フランクフルトに住んでいた時は、光熱費もすべて家賃に含まれていたので知りませんでした。
(上記の説明も、今回初めて知ったので、勘違いしている部分があるかもしれません・・・)

先日、Techemという会社が、電気メーターのチェックに来ました。
訪問日の1週間前に、「●月●日 15:00-17:00に来ます」という告知が共同玄関に貼られました。

その告知を読むと、
・上記時間に必ず家にいてください
・本人が不在となる場合は、代理人に在宅してもらってください
・留守の場合は、後日、改めて訪問することになりますが、担当係員の交通費を請求します
といったことが書かれていました。

日本だと、火災報知機の点検などで在宅を求められることがありますが、
訪問日・時刻の候補がいくつかあり、希望時間を伝える、というのが一般的です。
私の住んでいたアパートでは、訪問日のオプションには土日が含まれていました。

が、ドイツの今回のメーター検針は、もちろん平日、しかも17時まで。
指定日に留守にしてしまう場合でも、土日が代替日になるとは思えません。

なるべく短い労働時間で、休暇もとれるように、という働き方を実現するには、
今回の検針のように、ユーザーとしては不便だけど、まあ仕方ないか、という場面が出てきます。

日本と比べると、ドイツの働き方は合理的で、仕事とプライベートを両立できる環境にある、
といった記事を目にすることがありますが、単純な比較は難しいですね・・・

2015年1月16日金曜日

あまった小銭を空港で寄付


海外出張や旅行で両替したお金が、出国時に少しだけ残ってしまう、というのは
誰にでもある経験かと思います。

空港で最後の買い物をしたり、カフェで時間をつぶしたものの、最後に残る小銭。
家に持ち帰って、次に来るときに使おう、と思うものの、
コインはどこかにいってしまったり、色々な国のコインが混じって分別できなくなったり・・・

空港内の募金箱や、機内の寄付バッグにお金を入れる、というのはこれまでもありましたが、
イスタンブールの空港でTravelers Boxという新しい仕組みを目にしました。

空港のあちこちに、入金できるスタンドが設置されています。






















残った現地通貨を何に使うかを選びます。
自分のアカウントに入金する、金券に交換、寄付、の3つから選べます。


PayPalやSkype、その他いくつかのサービスを使うためにチャージすることもできます。

















この時に選択できた寄付先は、赤十字、ユニセフ、グリーンピース、WHO、WWFなど。

















寄付先を選んで、現地通貨を機械に投入します。

現在、このTravelers Boxが設置されているのは、
英国マンチェスター、イタリアミラノ、グルジア、トルコの3か所の空港。

入金金額の5~15%が手数料として運営会社に入る、というモデルのようです。
一方で、空港には設置手数料を支払っているのではないかと。

ユーザーとしては、寄付先を選べるというのがよいと感じました。

寄付を受け取る団体からすると、これまでの空港に設置する募金箱方式だと、
色々な国の通貨を入れる人がいるので、寄付金額を数える手間がかかります。
Travelers Boxを使うと、現地通貨を判別して金額をカウントし、
一定期間の寄付を運営会社が取りまとめて送金する、という流れになるので、
寄付を受け取る側にはありがたい仕組みだと思います。


Skypeなどのクレジットに使う人と、寄付にあてる人の比率が気になります。
金額が上がるにつれて、クレジットにあてる比率が増えると思われます。
あとは、設置空港によっても、比率が異なりそう。